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犬の肉はもう食べない? 衰退する韓国の食用犬飼育ビジネス

http://jp.wsj.com/articles/SB12371367657780613424004580535720239355924
WSJ 2015 年 3 月 23 日 19:09 JST
【洪城(韓国)】韓国中西部に位置する洪城郡。ここに食用犬の飼育場がある。
 ゴミの山の横には飼育かごが並び、ビーグル犬やイングリッシュセッター、土佐犬、韓国原産の珍島犬など数十匹の犬が育てられている。飼育かごは犬の糞やゴミ、鳥の羽根だらけで、グルグル走り回る犬もいれば、まだ立てない子犬に乳をやる母犬の姿も見られる。
 リ・テヒョンさんはここで20年にわたり食用犬の飼育場を経営してきた。犬肉を売る際に最も高く売れるのは、珍島犬だという。1962年に国の天然記念物に指定され、朴大統領もペットとして2匹飼っている。
ただ食用犬の飼育と販売は儲かるビジネスではない。そこでリさんは飼育場の閉鎖を決めた。世界最大級の動物福祉団体、ヒューメインソサエティー・インターナショナル(HSI)の提案を受け入れ、飼育していた犬をHSIが引き取る代わりに補償金を受け取り、温室栽培に向けたビニールハウスを建設することにした。
 「ビジネスは下向きだし、周囲からは悪臭や騒音で苦情を受けていた」とリさん。
 最近、リさんの飼育していた57匹の犬が仁川国際空港からサンフランシスコに移送された。
 HSIは犬肉取引の撲滅を訴え、食用犬飼育場の閉鎖を手助けしている。HSIにとってリさんの飼育場は2件目の事例となる。
犬はベトナムや中国などアジアの一部で食用にされているが、たいていは街中をうろついている野良犬が食用にされることが多い。動物福祉団体などによると、韓国と北朝鮮は食用犬を飼育している世界でも珍しい国だ。
 韓国の食用犬飼育場の数は明らかになっていないが、業界関係者の推定によると、毎年約200万匹相当の犬肉が消費されている。
 犬肉を食べる習慣は国民の間で議論になっている。西洋的価値観の押し付けだとの反発する声から、国のイメージに悪影響を及ぼすとの不安までさまざまだ。1988年のソウルオリンピック開催前には、ソウル市が犬肉料理店の営業を禁止した。
ソウルでは現在も犬肉消費が法律で禁止されているが、犬肉料理を出すレストランを見つけるのはそれほど難しくはない。
 一方でソウルでは昨年、犬肉のスープ料理を出す老舗料理店が閉鎖した。これまで大統領の多くがよく足を運んでいたと知られていた場所だった。経営者は閉鎖の理由として、若者の間で犬肉への関心が薄れていることを挙げた。
 ギャラップ・コレアが昨年実施した調査によると、韓国の20歳未満の若者では、犬肉をほとんど食べないと答えた人が3分の2近くに上った。
 犬食文化が変わりつつある背景にはペット業界の成長もある。農協経済研究所によると、韓国のペット市場は12年の約1兆ウォン(6480億円)弱から20年までに6兆ウォンに拡大すると予想されている。韓国では約20%の世帯が犬かネコをペットとして飼っているという。
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