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創価学会が新「勤行要典」を制定 池田大作氏崇拝さらに強く

http://www.news-postseven.com/archives/20151210_368849.html
2015.12.10 07:00 ニュースポストセブン
※週刊ポスト2015年12月18日号

公称827万世帯を信者に抱える日本最大の宗教団体、創価学会。池田大作名誉会長というカリスマ的存在が高齢化し、表舞台に現われなくなって久しい。その創価学会で最近、宗教団体としての根幹に関わる大々的な発表があった。それは果たして、どんな意味を持つのか。

 11月17日、創価学会の機関紙「聖教新聞」の1面トップに、こんな見出しが躍った。「創価学会『勤行要典(ごんぎょうようてん)』を新たに制定 三代会長を永遠の師匠と仰ぐ」

「勤行要典」とは、創価学会の会員が日々の信仰生活のなかで読むお経の内容や、その読み方などについて定めた文書のことで、それをこのほど新しくするという。「三代会長」とは、牧口常三郎・初代会長、戸田城聖・二代会長、そして池田大作・三代会長(現名誉会長)を指す。その三人を創価学会は今後、「永遠の師匠」と位置付け、会員たちにも毎日のお経の際に讃えるように指示したというのだ。

 これはいったいどんな意味を持つのか。創価学会に詳しい宗教学者で現在著書『お経のひみつ』が話題の島田裕巳氏はこう解説する。

「創価学会にとって、“永遠”とは特別な意味を持つ言葉です。創価学会はもともと日蓮正宗の信徒組織として発足した教団ですが、日蓮系の宗派が最重要視する『法華経』には、“久遠実成(くおんじつじょう)”という概念がある。

 これは釈迦(しゃか)の悟りとは、彼が生きていたとされる二千数百年前のインドで初めて得られたものではなく、それよりはるか昔から存在していたという考え方。つまり法華経は釈迦の悟りを、時間・空間を超越した“永遠”のものと捉えている。

 そして創価学会は今回、池田大作氏をはじめとする三代会長が“永遠の師匠”であることを日々確認していきなさいと、会員に対して指示した。つまり池田氏はこれで、いわば釈迦と同じような“崇拝対象”として創価学会の中で位置付けられた。いわゆる『池田教』の色をより一層強めたということです」
とはいえ、池田氏は以前から創価学会員の“崇拝対象”だったのではないか。島田氏はこう言う。

「先ほど言ったように、創価学会はもともと日蓮正宗の信徒組織として発足した教団です。池田氏にしても、やってきたことは日蓮正宗のお経や日蓮の言葉などの“解釈”を会員たちに示すことであり、実は“池田大作名誉会長の教え”といったものは存在してこなかった。しかしその構図が今、徐々に変わろうとしているわけです」

 冒頭に紹介した聖教新聞の記事には、「万代の発展へ宗教的独自性を明確に」という見出しもついていた。これが指すのは、日蓮正宗の教義からの脱却である。

「1991年に日蓮正宗から創価学会が組織ごと破門処分にされて以降、創価学会は日蓮正宗を否定し、さまざまな批判も行なうようになりました。ところがその一方で創価学会は、教義の面では、日蓮正宗の枠内にとどまり続けてきたのも事実なのです。

 昨年11月、創価学会は会則を変更し、破門から20年以上を経て、やっと日蓮正宗の総本山・大石寺にある本尊(通称・板曼荼羅)を崇拝対象にしないと決めました。今回の、三代会長を“永遠”の存在にするという発表も、日蓮正宗から脱却する方針の表われです」(前出・島田氏)

創価学会「勤行要典」新制定 シニア学会員離れていく懸念も
http://www.news-postseven.com/archives/20151212_369065.html
2015.12.12 16:00※週刊ポスト2015年12月18日号

創価学会が変わりつつある。1991年に日蓮正宗から組織ごと破門されても教義面では日蓮正宗の枠内だった創価学会が、ようやく日蓮正宗の教義から脱却しようとしている。11月17日、創価学会の機関紙「聖教新聞」の1面トップに、「創価学会『勤行要典(ごんぎょうようてん)』を新たに制定 三代会長を永遠の師匠と仰ぐ」という見出しが躍った。
 
 さらに、記事には「万代の発展へ宗教的独自性を明確に」という小見出しもついていた。これが示すのは、日蓮正宗の教義からの脱却とも受け取れる。

 創価学会と日蓮正宗の決裂は20年以上も前のことになる。なぜいまになって、創価学会は“変革”を急ぎ始めたのだろうか。創価学会に詳しい宗教学者で現在著書『お経のひみつ』が話題の島田裕巳氏はこう解説する。

「結局、創価学会は池田大作氏の後継者になりうる人材を輩出できなかった。それに尽きます。現在87歳になる池田氏は健康不安が常にささやかれ、実際に公の場に姿を見せることもなくなった。そこで池田氏の存命の間に、懸案となってきた教義の問題などの整理を、急いで行なおうとしているのだと思います。

 実際、今回の勤行要典の話にしても、聖教新聞は『池田先生のご了承をいただいた上で』行なったと明確に書いています。池田氏がいなくなると、こういう教義の問題などについて決定を下せる“権威”がいなくなってしまう。

 しかし、だからと言って自ら『三代会長を永遠の師匠と仰ぐ』と宣言してしまうのは、『師匠と仰ぐ存在はここで“打ち止め”です』と言うに等しい。創価学会は今後、池田氏の権威に依存することで維持していくほかないということです」

「三代会長」とは、牧口常三郎・初代会長、戸田城聖・二代会長、そして池田大作・三代会長(現名誉会長)を指す。新たに制定された『勤行要典』では、その三人を創価学会は「永遠の師匠」と位置付け、会員たちにも毎日のお経の際に讃えるように指示したというのだ。
今回の『勤行要典』制定にはもうひとつ懸念がある。創価学会の躍進時代を支えてきた高齢層の会員たちのなかには、いまも日蓮正宗の信徒組織だったころの記憶や思い入れが根強い。そうした世代の会員たちが脱日蓮正宗の動きに反発する可能性があるというのだ。

「高齢層の創価学会員にとって、日蓮正宗から離れていくことが、学会から離れるきっかけになってしまう恐れがあります。事実、高齢層の学会員のなかで近年、学会の方向性に疑問を持ち、“寝る”(学会の活動に積極的に参加しなくなること)人も出てきている。

 組織としてこれは非常に危ない。なぜならば、公明党の選挙支援などで最も熱心に活動するのは、この層だからです」(前出・島田氏)

 創価学会は高度成長期の1970年代初頭までの間に爆発的に会員を増やし、今の巨大組織の基盤を形成した。1960年に三代会長に就いた池田氏は、1970年までのわずか10年間に、公称75万世帯から約10倍の公称700万世帯超に信者数を激増させた。

「入会者たちの中心は、集団就職などで地方から都会に出てきて、地域に寄る辺のない若者たちでした。映画『ALWAYS 三丁目の夕日』に、集団就職で出てきた女の子が出てくるでしょう。彼女のような女性たちが学会に入り連帯していったことで、最強と言われる学会婦人部が形成されたのです。

 学会の中心となっているのは、その世代の高齢層です。一方で若い世代の創価学会員というのは、『親が学会員だったからそのまま入会した』という人たちが多く、そこまで創価学会の活動に対する情熱がない。だからこそ、創価学会を支えてきた高齢層が、創価学会から離れつつあるという状況は深刻です。

 来年は参議院選挙もあるわけですが、公明党はこの状況でどこまでがんばれるのか、かなり不安なところがあるのではないかと私は見ています」(前出・島田氏)












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